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2008年8月 9日 (土)

こんなに頑張っているのに

  オランダの日本人学校にいた校長先生から、興味深い話をたくさん伺ったことがあります。たくさんあったそのうちの一つは、例えば次のようなものでした。

  残業するオランダ人は滅多にいません。勤務時間が終了すればサッサと帰宅します。早く帰宅して家族と一緒に夕食を食べます。いつまでも残業していれば、職場の評価は「仕事ができない奴」となり、家族からは愛想づかしされます。アフター・ファイブに何をしても、それは個人の自由と責任です。昼間は学校の教員で、夜は「飾り窓の女」というのも実際にあるそうです。この校長先生も流石に「エッ」と驚いて、「本当ですか?」とある時オランダ人に尋ねたそうですが、「何でそんなことを聞くのか。なぜそんなに驚くのか?」と逆に驚ろかれたそうです。という話を聞いて私も本当にびっくりしました。オランダの学校の先生には、生徒指導もほとんどないそうです。何かあっても、それは生徒個人の責任であり、家庭の教育の責任となります。従って処理は簡単です。ましてや登下校の子どもの安全管理などは、すべて家庭の責任になります。放課後や勤務時間外の部活動などは勿論ありません。

   これに比べると日本の先生たちは何と働き者なのでしょう。特に中学校では、早朝から部活動の朝練があり、授業の空き時間も授業エスケープしている生徒を追いかけています。放課後はまた部活動や会議があり、そのあとに校務をします。何かあれば生徒指導が入り、夜の家庭訪問もあります。生徒が起こした校外の事件でも、先生が謝罪に出向きます。残業は日常的です。残業だけでは間に合わず、仕事の持ち帰りも日常的です。休日も部活動の指導や地域の行事に参加です。代休は勿論のこと、年休もほとんど取れません。何という働き者でしょう。

  こんなにも手厚く係わってもらえて、日本の子どもたちは幸せなはずなのですが、彼らにその実感はあるのでしょうか。また、こんなにも働いているのに、日本の学校の先生の仕事ぶりへの評価は、それほど高くはありません。これはどうしたことなのでしょう。私は日本の先生たちはすごいと思います。先生たちはもっと自信を持っていいし、もっと高い評価を得てもいいと思っています。残念でたまりません。もし、日本の教育に十分な成果が現れていないとすれば、その主たる原因は学校教育の中にあるとするよりも、その外にあると考えざるを得ません。と言ったら言い過ぎでしょうか。(18/14)

<参考>
「学校の生活指導の責任はどこまでか」2015.12.4

http://nobu-chin.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/post-8989.html

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