懐かしの「怪人二十面相」
「K-20/怪人二十面相・伝」という映画を観ました。娯楽映画としてもイマイチかなと思いましたが、なにぶん千円のシニア割引で観ていますのであまり文句は言えません。ところで、「面相」などという語は今や死語に近い言葉ですが、私たちの年代は「二十面相」という言葉にはある種の郷愁を感じます。映画を見て久しぶりにまた「二十面相」を思い出しました。
若い頃によく江戸川乱歩の小説を読みました。乱歩の怪人二十面相の世界には、洋館やサーカスがよく登場します。サーカスは勿論、洋館もこの時代には仮想空間です。仮想の華やかさの中の、ある種の怪しげな(妖しげな)雰囲気が感じられました。二十面相は変装が得意です。ですから、その男は実は別人だった、という展開は自由自在です。従って話の筋はいかようにも変えられ、また元に戻せました。二十面相はお金持ちの宝物を予告した日時に盗み取りますが、「K-20」の映画とは違ってあまり悪人の雰囲気はありませんでした。よく覚えていませんが、人を殺すこともなかったのではないでしょうか。二十面相はほとんど一人で行動しますが、時には仲間もいたような記憶があります。どうだったでしょうか。
二十面相は、見事に宝物を奪い去る時にどこからか(上空が多かった)よく高笑いをしました。大胆で勇敢、機略に富み男性的な印象でした。それに対して名探偵明智小五郎は、挿絵の影響もあったかもしれませんが、繊細、緻密で女性的な印象です。二十面相と明智小五郎の関係は、今思うと男女の関係に近い雰囲気を感じます。二人の知恵比べは、「恋のかけひき」と思えなくもありません。なんだか不思議で怪しい(妖しい?)関係です。
そう言えば、少年探偵団には小林少年の他にも男の子が登場しますが、女の子が登場することは滅多になかったような気がします。少年探偵団には女の子は入れなかったのでしょうか。どなたか暇な方(私も相当暇な方ですが)、乱歩の小説を読み直して、少年探偵団の女の子の数を数えていただけないでしょうか。
二十面相は人を殺したか?仲間はいたか?少年探偵団に女の子はいたか?二十面相と明智小五郎との本当の関係は?そして勿論、二十面相は誰なのか?「怪人二十面相」には今でも不思議や疑問がいっぱいです。
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