限りなくゼロに近い確率
スペースシャトルは時速3万キロです。結構速い乗り物ですが、これに乗っても土星までは6年かかります。もし光速と同じスピードの乗り物があれば、土星よりもっと遠い、太陽系の一番果てにある冥王星でも、5時間半で行くことができます。太陽系から一番近い恒星(太陽のような星)だと、スペースシャトルなら20万年かかります。でも、光速ならわずか4年で行くことができます。1秒間に地球を7周半する速度ですから、流石に光は速いです。でもその光速でも、この宇宙の広大さには勝てません。私たちの銀河系と同じような銀河が、この宇宙には2,000億あるそうですが、すぐお隣の銀河(アンドロメダ星雲)でも、光速で230万年かかります。宇宙の果てまでなら、光速でも150億年かかります。時速3万キロのスペースシャトルだと、宇宙の果てまで150億年×50,000倍の年数がかかることになります。宇宙は気が遠くなるほど広大無限であることが分かります。
この広大な宇宙のどこかに、地球と同じような環境をもった星があり、そしてそこには私たちと同じような、あるいはそれ以上の知性をもった生命が存在しているかもしれません。仮にその確率がわずか1千兆分の1としても、この宇宙には私たちと同じような生命が100億以上存在することになります。仮に100億あったとしても、その星と星との間があまりにも離れすぎていますので、生命がその間を渡って来るのがほとんど不可能なのでしょう。つまり、出会える確率は限りなくゼロに近いのです。こうしてお互いその存在に気づかぬままに、その種族とその星は、この宇宙での歴史を終えて姿を消していくのです。
でも、ふと思いました。確率が限りなくゼロに近かったのは、私たち人類の存在そのものだったのではないかということを。ひょっとして私たち人類は、この宇宙そのものが全くの偶然に誕生したのと同様に、まったくの偶然の10の1千兆乗くらいの偶然の結果だったのかもしれません。人類以外の宇宙人が1種族でも見つかるなら、他にも多分無数にいるでしょう。でも本当にひょっとして、ひょっとすると、私たち人類はこの宇宙では全くの唯一の孤独な存在なのかもしれないと、ふと、そう思いました。
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