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2011年3月 4日 (金)

ヒヤリ・ハットの法則

   「ハインリッヒの法則」というのがあります。アメリカの技師ハインリッヒが発表した法則で、1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景には、29件の軽傷事故と300件の無傷災害(ヒヤリ・ハット)があるというものです。「1:29:300の法則」とか、「ヒヤリ・ハットの法則」と言われます。ご存知の方も多いと思います。

   学校現場でも、毎日のようにこのヒヤリ・ハットがあります。たとえば、一人の子どもが朝学校へ登校しませんでした。担任は親から何の連絡もなかったので、親が連絡を忘れたんだろう、そういえばこの親はこの前も連絡を忘れていたな、今日も欠席かなと考え、家庭へ確認の電話を入れましたが誰も電話口に出ません。親は子どもを病院へ連れて行っているのかもしれない、あるいは親が早朝に出勤した後、子どもが急に具合悪くなり一人で寝ているのかもしれない、あとで親のケータイか勤務先へ電話して確認しよう、と担任は考えます。(忙しくても、今すぐ親のケータイへ!)

  担任は午前中の授業がつまっていたため(忙しければ、他の職員に頼む!)、親の勤務先に電話をしてやっと親がつかまったのはもう昼過ぎでした。今朝はいつも通りの時間に登校したという親の話になり、ここで初めて親も担任も子どもがどこかへ行ってしまったと気づきます。大抵の場合、子どもはゲームセンターかどこかで遊んでから帰宅して、親からみっちりと叱られることで一件落着します(300件のヒヤリ・ハットの一つ)。でも中には、登校途中でちょっとしたトラブルに巻き込まれていたとか(29件の一つ)、そのまま家出してしばらく行方がつかめなくなってしまうとか、もっと不幸なケースでは交通事故、自殺や誘拐(重大な1件)も考えられます。

   ヒヤリ・ハットは素知らぬ顔をして我々の目をすり抜けようとします。全ての大事件も、最初はありふれた情報(親から欠席連絡がないのに子どもが学校へ姿を見せない)としてもたらされます。油断はできません。

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コメント

マリーナさんへ
コメント、ありがとうございます。
事件、事故が結果的には防げなかったにしても、どの時点でその事実を把握して、どのようにそれに対応したかが後で問われてきますね。私にはたくさんの失敗経験があります。  くりりん

企業の危機管理にはこの法則がよく語られます。日常のちょっとした事故・事象が大事故・大事件につながるということは、頭ではわかっているんですが、実際には結果論になってしまいます。
これが徹底できれば、世間の大事故・大事件の多くはその発生を抑えることが出来たんでしょうね。

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