« 漢字の間違いくらいで文句は言わない | トップページ | 攻撃する側の事情 »

2012年10月26日 (金)

英語教育大改革(副題:入試が変われば授業も変わる)

 中学1年生の最初の頃は、どの生徒も目を輝かせて英語に興味を示します。しかしその目の輝きは、学年が上がるにつれて光を失います。文科省の調査でも、英語の勉強が「わかる」「好き」の割合は、学年が上がるにつれて減少することを示しています。中学校で英語を教えていた私の経験でもその通りです。どうしてでしょうか。

 コミュニケーション能力を育成するため、そして英語への興味関心を持続させるため、教師は様々な工夫をしています。例えば、授業の中にゲーム的な要素を取り入れたり、みんなで英語の歌を歌ったりして、生徒の意欲を喚起します。楽しくなければ授業ではない、ゲーム派の英語教師がよく使う言葉です。しかし公立中学校の英語の授業は週3時間(今年度からやっと週4時間)です。授業の中でゲームや歌をやれば、確かに生徒は喜びます。でもそれでなくても少ない授業時数でこればかりやっていれば、文法事項の習得は中途半端になります。英語は積み上げ学習ですので、1年の英語が分からないと通常は2年3年の英語も分かりません。学年が上がるにつれて生徒間の学力格差が広がり、教師は授業がやりづらくなります。文法事項をよく理解できない生徒は結局落ちこぼれ、入試にも対応できなくなります。

 コミュニケーション能力を重視すれば入試対策はおろそかになり、入試対策を重視すればコミュニケーション能力の育成はおざなりになります。どっちつかずの授業の結果、落ちこぼれた生徒は入試対策を塾に頼り、その一方で6年間勉強してもまるで英語を話せない生徒が生まれることになります。

 英語は単なる道具に過ぎません。思い切って、高校大学の英語の入試は英会話と英作文のみにしたらどうでしょう。入試の束縛が緩められれば、授業の束縛も緩められます。結果として、中学校では英会話中心の授業、高校ではそれに英作文を加えた程度の授業でよくなります。毎日の授業でコミュニケーション能力を育てることが、そのまま入試のための準備となり両立が可能になります。授業は入試のためにあるのではない、というのは正論ではありますが現実ではありません。ついでに言えば、わけの分からない総合学習なんてやめて、その時数を国際理解学習(英語学習)に特化すれば、英語の授業時数を更に増やせるはずです。授業の中で、インターネット回線を利用して世界各国の子ども同士が直接メールや会話のやりとりをしたらいいと思います。子ども同士が仲良くなれば、その分世界は明るくなります。口を開けば国際化国際化と声高に言うなら、それぐらいやらなければ多分だめでしょう。どうでしょうか。

<今日のメロディー>
「asa.mid」をダウンロード 朝♪

004



ここでも覇権争い
(ススキとセイタカアワダチソウ)
2012.10.26


« 漢字の間違いくらいで文句は言わない | トップページ | 攻撃する側の事情 »

教育・学校」カテゴリの記事

コメント

monさんへ
コメント、ありがとうございます。
ゴルフの「りょうくん」がやっているやつですね。
今はやる気さえあれば、よい教材がたくさんあるようですね。
でも、小型の音声翻訳機の性能がアップしたら、英会話も習う必要がなくなるかもしれませんね。それさえあれば、どこの国の人とも会話ができる、そんな機械が遠からずできるはずです。
くりりん

こんにちは~

確かに、その通りの道を通って、
今では、なんにもわかりません。
 でも、覚えさせられた、「イエスタディ」と「七つの水仙」は、
忘れることがありません。
今、巷で話題の「スピードラーニング」は、どんなものでしょ?

31日に夜10時から、Eテレで英会話をみてください。
なんとなく、こんな感じもいいと思います、
そして、その日は、カナダの「レイクルイーズ」が放映予定。
すご~~く昔、なんて美しい湖なんだと、感激しました~

マリーナさんへ
コメント、ありがとうございます。
そうですね、いろいろなことが複雑に絡み合っているのかもしれません。現実はいつも焦れったいものですね。
ところで、昔よくやった、英語の「書き換え」「穴うめ」「誤文訂正」「発音・アクセント」などの問題、あれは何かに役立っていたのでしょうかね。  くりりん

確かにその通りです。学校教育(特に英語教育)はその上の学校へ行くための予備校教育的な要素が強いため、試験対策=学術的な内容になってるんでしょうね。
でもそれではいけないとほとんどの人が思っているのになぜ変わらないのでしょうか。
世間には同じようなことが沢山あります。さまざまな人の意見を聞くとみな問題意識を持っていて、その解決法まで同じようにしゃべりますが、社会はその方向に向かいません。これも政治が悪いのでしょうか。行政が駄目なんでしょうか。国民の意識が聞かれれば言うけど、それほど真剣ではないからでしょうか。
どうも全部ではないでしょうか。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 英語教育大改革(副題:入試が変われば授業も変わる):

« 漢字の間違いくらいで文句は言わない | トップページ | 攻撃する側の事情 »