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2018年10月26日 (金)

部活動を考える

  部活動が学校教育に果たす役割は実に大きなものがありますが、その運営の実態は実に大きな困難を含んでいます。例えば、その学校にとって必要な部活動の指導ができる教員を獲得することの、人事配当上の難しさをまずあげることができます。でも、本当に大きな困難は、この教育課程外の部活動の運営が、ほとんど顧問の教員の奉仕的な活動に支えられているというところに起因しています。

 生徒や保護者の部活動への要望は様々です。顧問が熱心で、内容的にも時間的にも少しハードな練習が続くと、「家庭学習や家族との時間が持てない」とか、「疲れて家に帰ると夕飯を食べて寝るだけ」などという不満や不安の声が保護者からあがります。練習メニューをうすくしたり練習時間を短くすると、今度は、「もっと厳しく指導して欲しい」とか、「朝練や休日の練習をもっとやって欲しい」などという声があがります。とりわけ、頼まれてやむなく専門外の部活動を引き受けている教員には、引き受けるだけでも大変なのに、文句まで言われて時にはやりきれなくなります。

 日曜日などの休日や、夏休みなどの長期休業中にも部活動はあります。練習試合や公式戦も入ります。顧問の教員にはわずかばかりの部活動手当が支給されます。例えば休日に8時間以上指導しても、一日1,200円の手当です。時給に換算すると、わずか150円の計算です。試合の後、部の生徒たちにジュースの1本ずつでもおごってあげれば、もうそれでパーです。校外の練習場所や試合会場までの顧問の交通費も、学校の旅費予算が十分でない学校では、顧問の自腹になります。お金のためではないとはいえ、これではあんまりです。部員が練習中に怪我でもすれば、場合によっては顧問がその責任を問われ、訴えられることもあります。

 部活動が、もっぱら教員の熱意に頼る、勤務時間外のほとんどボランティア活動であるということへの認識が、残念ながら大方の保護者に不足しているという現実があります。部活動に係わる「現場の実態」と、それに対する「保護者の理解や支援」とのバランスが、ここでは十分ではありません。私が現職の頃の10年前のことですが、今でもたいして違いはないでしょう。

これは何というコケかな?
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<今日のメロディー>
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コメント

マリーナさんへ
コメント、ありがとうございます。
最近の部活動は、地域のスポーツ経験者から指導者や顧問を選ぶ方向になっています。自治体が指導手当を支払う形です。手当はたいした金額ではないので、ほぼボランティアになります。その競技の技術はありますが、学校の方針をよく説明しないと、民間指導者と生徒保護者の間のトラブルになることもあります。  くりりん

そもそも学校の部活動は学生の自治的な活動だから、先生はあまり関与する必要はないという考えはダメなんでしょうかね。海外ではどうなんでしょうか。
強豪スポーツクラブの恵まれた実態(専門指導者・資金・設備)しか見聞きしてませんから、普通の部活動がそんなことになっているなんて知りませんでした。
先生って大変なんですね。

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