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2018年10月23日 (火)

こんなに頑張っているのに(働き方改革が必要な所以)

オランダの日本人学校にいた校長先生から、興味深い話をたくさん伺ったことがあります。たくさんあったそのうちの一つは、例えば次のようなものでした。

 残業するオランダ人は滅多にいません。勤務時間が終了すればサッサと帰宅します。早く帰宅して家族と一緒に夕食を食べます。いつまでも残業していれば、職場の評価は「仕事ができない奴」となり、家族からは愛想づかしされます。アフター・ファイブに何をしても、それは個人の自由と責任です。昼間は学校の教員で、夜は「飾り窓の女」というのも実際にあるそうです。この校長先生も流石に「エッ」と驚いて、「本当ですか?」とある時オランダ人に尋ねたそうですが、「何でそんなことを聞くのか。なぜそんなに驚くのか?」と逆に驚ろかれたそうです。という話を聞いて私も本当にびっくりしました。オランダの学校の先生には、生徒指導もほとんどないそうです。何かあっても、それは生徒個人の責任であり、家庭の教育の責任となります。従って処理は簡単です。ましてや登下校の子どもの安全管理などは、すべて家庭の責任になります。放課後や勤務時間外の部活動などは勿論ありません。

  これに比べると日本の先生たちは何と働き者なのでしょう。特に中学校では、早朝から部活動の朝練があり、授業の空き時間も授業エスケープしている生徒を追いかけています。放課後はまた部活動や会議があり、そのあとに校務をします。何かあれば生徒指導が入り、夜の家庭訪問もあります。生徒が起こした万引きなどの校外の事件でも、先生が謝罪に出向きます。残業は日常的です。残業だけでは間に合わず、仕事の持ち帰りも日常的です。休日も部活動の指導や地域の行事に参加です。代休は勿論のこと、年休もほとんど取れません。何という働き者でしょう。

 こんなにも働いているのに、日本の学校の先生の仕事ぶりへの評価は、それほど高くはありません。これはどうしたことなのでしょう。先生たちはもっと自信を持っていいし、もっと高い評価を得てもいいと思っています。残念でたまりません。もし、日本の教育に十分な成果が現れていないとすれば、その主たる原因は学校教育の中にあるとするよりも、その外にあると考えざるを得ません。と言ったら言い過ぎでしょうか。

  教育界に限らず、実業界でも芸能界でも、政治家や官僚でも、どの業界でも勤務している人はみな頑張っています。サボっている人は一部のはずです。新聞沙汰になる人もごくごく一部です。一部を全体だと見誤ってはいけません。働き方改革が必要な所以です。

ポインセチアが青々と茂っています。
葉を赤くするため夕方から朝は暗いところに置いています。
 
P1040266


<今日のメロディー>
「akino-yowa.mid」をダウンロード 秋の夜半♪


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コメント

マリーナさんへ
コメント、ありがとうございます。
私が教職に就いた頃は、部活動の練習日と日直日以外は、確かに夏休みは休んでいました。でも、今の先生方は、研修会やら会議やら地域の行事やらに狩り出されています。昔とは様変わりしています。 くりりん

自分が生徒であった昔のことですが、先生はそんなに忙しそうでなかったように思います。もっとも忙しいか暇かといった視点で先生を観てなかったのかもしれません。
というこで、最近まで先生は暇な職業だと思い込んでました。夏休みも働いているということを最近知りました。
今でも世間の多数の人たちは「先生はいいなー。あんなに長い夏休みがあって」と思ってます。

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