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2020年3月13日 (金)

ヒヤリ・ハットの法則

「ハインリッヒの法則」というのがあります。アメリカの技師ハインリッヒが発表した法則で、1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景には、29件の軽傷災害と300件の無傷災害(ヒヤリ・ハット)があるというものです。「1:29:300の法則」とか、「ヒヤリ・ハットの法則」と言われます。ご存知の方も多いと思います。

学校現場でも、毎日のようにこのヒヤリ・ハットがあります。たとえば、一人の子どもが朝学校へ登校しませんでした。担任は親から何の連絡もなかったので、親が連絡を忘れたんだろう、そういえばこの親はこの前も連絡を忘れていたな、今日も欠席かなと考え、家庭へ確認の電話を入れましたが誰も電話口に出ません。親は子どもを病院へ連れて行っているのかもしれない、あるいは親が早朝に出勤した後、子どもが急に具合悪くなり一人で寝ているのかもしれない、あとで親のケータイか勤務先へ電話して確認しよう、と担任は考えます。(→忙しくても、今すぐ親のケータイへ!)

担任は午前中の授業がつまっていたため(→忙しければ、他の職員に頼む!)、親の勤務先に電話をしてやっと親がつかまったのはもう昼過ぎでした。今朝はいつも通りの時間に登校したという親の話になり、ここで初めて親も担任も子どもがどこかへ行ってしまったと気づきます。大抵の場合、子どもはゲームセンターかどこかで遊んでから帰宅して、親からみっちりと叱られることで一件落着します(300件の無傷災害ヒヤリ・ハット)。でも中には、登校途中でちょっとした事故やトラブル(29件の軽傷災害)に巻き込まれていたとか、そのまま家出してしばらく行方がつかめなくなってしまうとか、もっと不幸なケースでは交通事故、自殺や誘拐(1件の重大災害)も考えられます。

ヒヤリ・ハットは素知らぬ顔をして我々の目をすり抜けようとします。全ての重大事件も、最初はありふれた事柄(親から欠席連絡がないのに子どもが学校へ姿を見せない)としてもたらされます。今回の新型コロナウィルスの件もそうでした。武漢の保健当局(あるいは中央政府)が、こんな世界的な大ごと(1件の重大災害)になるとは思わず、最初のヒヤリ・ハットの段階での公表を躊躇いました。私たちも油断はできません。

<参考>
「教育・学校」編 バックナンバー 
http://nobu-chin.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-d1e82d.html

寒緋桜と春霞 2020.3.11(三保市民の森)
P1050756
P1050745



 

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