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2020年6月19日 (金)

死ねなくなる時代

将来の病気や障害に備え、あらかじめその人のiPS細胞を作成培養しておきます。臓器、皮膚、骨等の各パーツとして、移植可能な状態にまで形成させて長期保存します。いざ必要になった時点でその人に提供します。なんていう時代も、やがては当たり前にやってくるでしょう。人の遺伝子を操作して病気を治す遺伝子治療というのもあります。もう既に行われています。遺伝子を解析することでその人に将来起こり得る病気を予測して、あらかじめその可能性を排除しておくことも可能になります。医療技術も医療機器も医薬品も日進月歩です。すごい時代になりました。

人の寿命は生物学的には120歳あたりが限界のようですが、このぶんではもっと伸びそうです。生物種が繁栄を維持し続けるためには循環が必要です。前の世代がずっと生きていることは、恐らく生命としては想定されていないでしょう。その種が長命になればなるほど、実は絶滅への道を辿っているのかもしれません。パラドックスです。

未来のいつの日にか、人は何で、そして何歳で死ぬことになるのでしょう。それ以上に、私たちにとってより根源的な問題は、ずっと死なないでいることはたとえ健康であったとしても本当に幸せなのか、ということです。どこまで生きることを希望するか、その選択をどの個人もが迫られる、そういう時代がやがてやってくるのでしょうか。

「ああままよ 生きても 亀の100分の1」 (一茶)
この辺りが丁度よい人生ではないかと私は思いますが。

<参照>
◎公益社団法人有料老人ホーム協会 第18回シルバー川柳入選作品から
*突然に 医者が優しく なる不安
*三時間 待って病名 加齢です
*いびきより 静かなほうが 気にかかり
*年上が タイプだけれど もういない
*未練ない 言うが地震で 先に逃げ
*味のある 字とほめられた 手の震え

<参考>
「定年後・高齢化社会」編バックナンバー http://nobu-chin.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-767460.html

薬師池公園 2020.6.17
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定年後・高齢化社会」カテゴリの記事

コメント

ヨッキーさんへ
コメント、ありがとうございます。
「生まれて生きて病んで、そして死んでいく。科学ができることはたかが知れていることは「コロナ」騒動を見れば分かります。人間は、生命現象に、謙虚であるべきです。生命は複雑で奥深いのものです。」。確かにそうですね。医学が進んだアメリカも、コロナで12万人以上の人が亡くなっています。ところで、団地は犬猫を飼えないので(ルール違反を承知で飼っている人もいる)、私の家は、妻が鳥のインコを飼っています。もう何代目でしょうか。いつも名前をつけています。前のインコが病気になって何回か獣医に連れて行ったことがあります。白鳥が買えるくらいの治療費をかかりました。

我が家の老犬がずいぶん衰えました。17歳です。
前に柴犬を飼っていました。死にゆく姿の哀れを体験して二度と犬を飼うのは辞めよう思いました。
娘が小学生低学年の時やっぱり犬のいる暮らしがしたいというので、情に絆されて飼ったのが今の犬です。約束で散歩につれて行くことになっていましたが、3回ぐらいしか行きませんでした。
具合が悪いというので昨日も獣医さんに行きました。とてもいい獣医さんですが、保険がないので診療代が高いです。でも17年も一緒にいると家族の一員で、無碍にもできないのです。
獣医さんは、無理な手術をすると体力が持ち堪えられないので、自然死がいいですよね、とおっしゃいます。夫婦とも承諾しています。
犬も人も同じです。生まれて生きて病んで、そして死んでいく。
科学ができることはたかが知れていることは「コロナ」騒動を見れば分かります。
人間は、生命現象に、謙虚であるべきです。生命は複雑で奥深いのものです。

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